梅干しの「重石」実験
ひとつ前の記事にも書きましたが、昨年は黄色く完熟した梅にしっかり重石をかけ過ぎて、干す前の段階で水気が抜け過ぎてしまい、干したらややミイラっぽくなり、何だか痩せてしぼんだ梅干しができてしまいました。その後、保管の工程で徐々に戻り、元の梅が美味しいこともあり何とかなったのですが、ちょっと頭にメモをしました。
その後、水上勉著「土を喰う日々」を読んでいたら、どうも先生の漬けているお姿と書かれている方法に「重石がない気がする…」と。その体験もあり。もしかして、完熟なら重石を掛けずとも梅は漬かるのか…?と。
今年、ご近所さんから獲らせていただいた梅がほんの数個手元にあったとき、「これで実験してみよう」と思い立ちました。重石を掛けなかったらどうなるのか、です。
ワンカップの瓶に、焼酎で殺菌した梅とお塩と、で冷蔵庫へ。そして定点観測。
↓翌日。まだお塩が残っていますが、柔らかくなっていっています。
↓さらに翌日。梅がしんなりしていくので次第に下がる。梅酢は上がる。
↓溶け残っていたお塩も溶けて、すっかり漬かった感じになりました。
梅がみんな柔らかくなってとろんと形が変わっているのが解ります。甕などに漬けているとなかなか中の様子はつぶさには見ることができません。これはありんこの巣を見る方式で面白い。
これで、土用干しをしてみようと思いますが、この段階で既に、「重石をぎゅうっとしなくても梅干しは出来るのかも(ただし、梅が完熟で、塩分濃度がある程度以上あれば)」とかんがえたりしています。