猫かと思ったらホースリール

この上なくミニマムな歳時記

ヤングコーンの頃

野菜が好きです。いろいろと新しいものも、見つけると食べてみます。近年、村のスーパーでも見かけるようになったヤングコーン。好物です。

f:id:nyaburou:20160709133428j:plain

このっくらい焼いちゃいます。焦げたとこはホイル替わりというか。周りを二、三枚剝き、ちょっと切り込みを入れて、グリルで。この食べ方で好きなのは「ひげ」。お醤油を少しつけながら食べると甘くシャキシャキして本当においしい。今の時期だけの愉しみです。

これはいわゆる「摘果」らしいですね、だから今だけのもの。子どもの頃、親が庭でとうもろこしを育てたことがありました。うまく行ったのかどうか、結果は忘れてしまったのですが、植物自体のしゅっと伸びた姿は、綺麗なものだと記憶しています。そういえば、あの「それを作れば彼がやってくる」って映画も、コーンの畑だったでしょうか。あれも、綺麗でした。

 

梅干しの「重石」実験

ひとつ前の記事にも書きましたが、昨年は黄色く完熟した梅にしっかり重石をかけ過ぎて、干す前の段階で水気が抜け過ぎてしまい、干したらややミイラっぽくなり、何だか痩せてしぼんだ梅干しができてしまいました。その後、保管の工程で徐々に戻り、元の梅が美味しいこともあり何とかなったのですが、ちょっと頭にメモをしました。

その後、水上勉著「土を喰う日々」を読んでいたら、どうも先生の漬けているお姿と書かれている方法に「重石がない気がする…」と。その体験もあり。もしかして、完熟なら重石を掛けずとも梅は漬かるのか…?と。

今年、ご近所さんから獲らせていただいた梅がほんの数個手元にあったとき、「これで実験してみよう」と思い立ちました。重石を掛けなかったらどうなるのか、です。

ワンカップの瓶に、焼酎で殺菌した梅とお塩と、で冷蔵庫へ。そして定点観測。

f:id:nyaburou:20160630234628j:plain

 ↓翌日。まだお塩が残っていますが、柔らかくなっていっています。

f:id:nyaburou:20160630234648j:plain

 ↓さらに翌日。梅がしんなりしていくので次第に下がる。梅酢は上がる。

f:id:nyaburou:20160630234711j:plain

 ↓溶け残っていたお塩も溶けて、すっかり漬かった感じになりました。

f:id:nyaburou:20160630234936j:plain

梅がみんな柔らかくなってとろんと形が変わっているのが解ります。甕などに漬けているとなかなか中の様子はつぶさには見ることができません。これはありんこの巣を見る方式で面白い。

これで、土用干しをしてみようと思いますが、この段階で既に、「重石をぎゅうっとしなくても梅干しは出来るのかも(ただし、梅が完熟で、塩分濃度がある程度以上あれば)」とかんがえたりしています。

 

 

2016梅仕事 梅干し記録

前項の自由農園の梅をはじめ、今年もいろいろな梅を梅干しに仕込みました。その中でもっとも安価なのがこれ。

f:id:nyaburou:20160628221800j:plain

村のスーパーの「梅酒特集売り場」に並んだものの、売れ残り、結果黄色く追熟してしまったもの。つまり「見切り品」ですから、お安くなって、180円…。なんだか気の毒になってしまって買う…。ダメもとで梅干しにしてみようと。

そんなのも含めて、お向かいの木のを頂いたり、わずかに獲れた庭のとか、買ったのとか、ばらばらにやってくるため、小さい入れ物に分けて漬けて行きました。

記録。180円の南高梅×1キロ(ほうろう容器)/自由農園の梅(初回)×1キロ(即席漬け容器)/庭の×1.5キロ(プラ樽小)/T邸+自由×2キロ(プラ樽中)/自由(2回目)×2.5キロ(陶器の瓶)/スーパーで買い足し南高×3キロ(プラ樽大)

合計11キロ。差し上げる分もあり、1年分にはこれでも不足。まだ赤紫蘇を買っていないので全部白梅干しですが、一部は赤梅干しにしようか。塩分は大体10パーセント。これ以上下げるとカビとの戦いになるので、楽な限度で。ホワイトリカーでしっかり消毒しながら漬け、土用干しを待つわけですが、ここ数年夏は前倒し。7月に入ったら天気を睨みつつ早めに、とかんがえています。昨年は重石をかけ過ぎて水分が干す前から抜け過ぎてしまったのが失敗でした。今年は白梅酢が上がったら軽くするなど、経験を活かしているつもりだけれど、さて、どうなるか。

梅仕事2016「自由農園の梅」

拙宅の庭の古木は今年はわずかしか生りませんでした。ご近所の秘密のT邸(あだな)さんのも少なくて、いつもお預かりして梅干しに漬けてお返ししているのに、それもかないません。スーパーには相変わらず「遠くの」南高梅しかありません。

地元の梅はないのだろうか…、ネットで検索したら用賀に「自由農園」という生産者さんがいらしゃるもよう。行ってみました。

f:id:nyaburou:20160624185932j:plain

素敵だ。そして、この貼り紙。

f:id:nyaburou:20160624190145j:plain

お店では「梅干し用」と言ってわからない店員さんもいて困るのですが、さすが、わかってらっしゃる。市販のは青い梅が多いですよね、梅酒用の。あれを追熟することもできなくはないのですが、農園の方にそう言ったら「それではだめでしょう、やはり」とおっしゃって。そうなんですよね、やはり木の上で熟したものが格段に美味しい。ただ、流通は難しいから、こうして木のそばへ買いに来るしかないのです。

f:id:nyaburou:20160624190638j:plain

黄色くいい香りがする梅、分けていただいてきました。良心的なお値段でした。すごく嬉しい。農園の方に梅の種類をお尋ねしたら、「いろいろです。白加賀とか、豊後とか、南高梅もありますけど…」。巷は南高梅ばかりで…と私が言うと、「そういう方がよく買いにみえられますよ」とのこと。扱いやすい良い梅だけれど、好みはいろいろ、あんまりそればかりに偏るのは変だなぁ、って思っています。

この農園、すごく素敵でした。良い場所を見つけました。

 

これやら他のやらを漬けた記録はこの次に書きます。

美味しい水無月

最初に出会ったのは撮影で行った太秦でした。商店街に昔風の和菓子屋さんがあり、店頭の木枠のショーケースに並んでいました。見慣れないお菓子、関東には当時あまりなく、お尋ねして、六月のお菓子だと知りました。その名も「水無月」。お菓子屋さんの軒先をツバメがしゅうっと横切っていたのを思い出します。

f:id:nyaburou:20160620160346j:plain

それから好きになって手に入ると食べます。今年のは、八雲の図書館に行ったときに近くの和菓子屋さん「かしこ」さんで買ったもの。こちらのは優しいお味で、外郎の上に小豆が並んでいる、というくらいあっさりした味わいです。お店の方がとても丁寧で優しい方でした。

紫陽花

お向かいの梅を獲るお手伝いをして、とても綺麗だったので「一折ください」と頂いた紫陽花。

f:id:nyaburou:20160617134128j:plain

薄い涼やかな色調。うちの庭のはちょっと濃いピンクなので、こういうのもいいな、と。紫陽花は土壌のphで色が決まるというけれど、でも、やっぱりその木の「色種」もあるような気がするんですよね。